イップス研究所ブログ

練習では調子が良いのにマウンドに上がるとストライクが入らない(もかっちさん)[イップス相談室]

投稿日時:2011/04/01(金) 21:04

ご相談内容

中2の息子のことです。

野球のクラブチームでピッチャーをしています。
先日、今シーズン初の公式戦の先発で投げました。

それまでの練習試合・練習でとても調子よく、本人も投げることが楽しくてたまらないといっておりました。
しかし公式戦ではストライクが入らず、挙句の果てにセンターオーバーを打たれ3失点。1アウトも取れず交代しました。

次の日の試合も同様な内容で交代。
監督やコーチからは「ストライクが入らないならマウンドにあがるな」と言われました。

試合前の練習やブルペンでは調子が良いのです。マウンドに上がるとストライクが入らない。

本人はどうしてよいのかわからず、悩んでおります。

練習や走り込みが足りないとこれまで以上に励んでおりますが不安がぬぐいきれず沈んでいます。

よろしくお願いします。


お答え

こんにちは。
遅くなりまして、大変申し訳ございません。

息子さんが投手として練習試合では楽しむことができたのに、公式戦で思うような投球ができず苦しんでいる状況と、それを心配されているお母さんのお辛い状況が同時にメールから伝わってまいります。

また、息子さんの野球に対する投手としての責任感が強い余り、思い通りにいかない自分との葛藤で、頭(思考)、心がいっぱいいっぱいになっている状況も感じとれます。

そして監督、コーチからも「ストライクが入らないならマウンドにあがるな」と言われ、ますますプレッシャーをかけられてしまい、この辛い状況をわかってもらえない苦しさも伝わってきます。

ではどうして、練習や練習試合では楽しめるのに、公式戦ではストライクが入らず試合をつくることができないのでしょうか?

実際、息子さんに投球時の状況や気持ちなどをお聞きしたいところですが、おそらく、監督やコーチ、チームメイトに無意識に「認めてもらいたい」という気持ちや、「ストライクが入らなかったら・・・」という予期不安、人の目が気になるなど様々な要因や原因が考えられます。

頭(思考)で考え過ぎてしまい、心で感じているものとのバランスが崩れ、無意識に力が入ってしまい、マウンド上でパニック的な身体的症状が出たのかも知れません。

そして、練習では出来ていたものが試合で出来ない自分を受け容れることが出来ず、悩みや苦しみを言えず、自分を信じられず自信を失いかけているかもしれません。

そのような時に気兼ねなく話せる友人や家族に話を聞いてもらえる環境は、胸の内を吐き出す効果もあり、息子さんにとってとても心強いのではないでしょうか。
そして、少しずつ自分を受け容れる余裕ができた時、発見や気付きから、自分自身がどうしたいのかに繋がり、練習・試合への取り組み方や考え方も変わっていくかと思われます。

とはいえ、近くにいるお母さんが悩んでいる息子さんの姿を見ていて心苦しさから心配され、何とかしてあげたいけど、どう接したら良いかわからないなど、大変もどかしいお気持になるのは無理もない事かと思われます。

しかしながら、周りから心配され過ぎてしまうと、ご本人がそれをプレッシャーに感じ、このままではいけないなど不安と焦りで、却って、自信を持てなくなってしまいかねません。
やはり、自然な状態を取り戻す為には周りも自然でいる事が良いかと思われます。

今はお母さんも息子さんを信じて見守っていてあげる事や、お母さん自身が息子さんに心からしてあげたい事(例として話をきいてあげたいなど)をしてみてはいかがでしょうか。
もし、お母さんがどうしても苦しくなってしまうようでしたら、信頼出来る方に相談するなど心に溜めずに吐き出せるような環境を作られてみてはいかがでしょうか。

当所でも無料相談を承っております。
少しでもお手伝いが出来ればと思いますので、もし、お時間があれば御来所してみてください。

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